第22話

あたしの家は歴史のある極道、つまりヤクザだ。



背中一面に猛々しい虎の入れ墨を背負ったパパは組長。



娘のあたしもビックリな童顔のママは、そんな顔をしながらも姐さんと呼ばれて、強面の猛獣たちをいつも慌てさせている。



そんな両親の初めての子供として生まれてきたあたしは、何不自由なくすくすくと成長した。



好奇心旺盛で、自己主張の強いあたしに、子供の頃はかなり手を焼いたらしい。



それでもここ最近のあたしは、大人らしく我慢をすることも覚えたし、そんなに暴れたりはしていない。



――と、自分では思っている。

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