第79話

「俺は窓の外を見ていたんじゃねぇ…。窓ガラスに映ってるお前を見てた…」



あたしを…見てた?

それってまさか……



びっくりしているあたしに、優しく笑いかけてくる。



「最初はお前が目に止まって、気になりだした。」



「……」



「話すようになってからは、どんどん好きになった」



「…好き?」



「…ああ」



照れくさそうに笑う祐樹さんが、とても愛しく思えた。



あたしも恥ずかしくなって下を見る。



そんなあたしの顔を上げさせ目を合わせると、力強い目で見つめてくる。

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