第30話
「あのごたごたの直後にさ、急に思い立って二人で温泉旅行に行ったじゃん。あの時に…」
「…ん?…………あーっ!あれかっ!」
そう言うと、璃咲は大爆笑。
んもーーっ!失礼にも程があるよっ!
「あははははは!あれね、あれ。ナイトくん失踪事件ねっ!」
「…笑い事じゃないんだからー。20年近い付き合いだったんだよー」
物心がつくかつかないか、そのくらい小さい頃。
どこか地方の遊園地に行った時、お父さんが買ってくれた騎士のお人形。
なんだかとにかく気に入ってしまって、ベッドのすぐ横のメタルラックの上の方、部屋を見渡せる特等席に、いつも置いていたんだ。
肌身離さず…とは言わないけど、たまに持ってお出かけもしていたし、泊まりの旅行に行く時には置いていく気になれず、お守りみたいな感じで必ず持っていっていたのに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます