第41話

翌日、私は楽しみすぎて授業にぜんっぜん集中できなかった。



もー楽しみで楽しみで、今日はいつもより早起きして放課後まで持つようにメイクもいつもの倍くらいしっかりしてきた。



そして待ちに待った放課後。



「れーいくん!さっそく行きましょ♪」



「ご機嫌過ぎてキモイ。それに朝から思ってたけどお前今日妙に気合入ってるよね」



「そ、そうかな?」



「うん………まあ、そのくらいバッチリ決めてるお前も可愛いと思うよ」



…ん?



今、れいくんが私のこと可愛いって言った?



あのれいくんが!?



「い、今のもう一回言って!!!」



私はれいくんに飛びつく勢いでそう言った。



「は?ヤダ」



「えー…って、ちょっと待ってよっ、れいくんっ!」



私の願いは叶わず、れいくんは私を置いてスタスタと教室を後にした。

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