第92話

他の仲間と談笑している彼の後ろ姿を見ながら少し後退り


「えっと…彩香。私――」



『陽南。ほらっ、なにやってるの?』


後ろから別の仲間に背中を押されてしまって


前にも後ろにも進めない



『陽南?』


そんな私のおかしな行動に気づいたらしい彼が訝しげに振り向いて近寄ってくるのが見えた



『……相馬?』


「は、しぐち…君」


どうしてあなたが


夏輝の親友のあなたがここにいるの?

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