第64話

『三谷!いまからでも立花に電話し直せよ。俺は明日にでも講師に聞くから』


『じゃあ』と軽く手を上げ、俺の前を通りすぎていく前田の肩を掴んで引き止める



「前田!待てって。ホントに――」


思わず喉がコクンと鳴った


『……付き合ってるんなら、立花と会ってやれよ』


「……――っ…」


前田は眉根を寄せ、なぜかいまにも泣きそうで、それを見ただけで、前田の想いが伝わってきた

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