第48話

とにかくなにがなんでも欲しくて欲しくてたまらなくなる


もしかしたら完全に片思いだった頃よりもこの想いは強いかもしれない



いや、確実に強くなっている


今すぐにでも抱きたい気持ちは募り、けれど、それは叶わない



陽南が拒否するのはわかっているし、俺も決して抱けない


思わず抱きしめる腕に力が入った



「…陽南…」


「ん…」


“好きだ”


そのたった一言がいまは言えない―――

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