第318話

それがわかっても、それでもコウキが好きだから、いつか本当にあたしを好きになってくれないかと、


そんな淡い、


儚い期待を抱いていた。


だけど……、


「…きっとね、二人はまた、より戻すと…思うんだ…」


「……」


「そしたら…あたし…失恋…決定的…」


思わず自嘲気味な笑ってしまった。


いつ、コウキが別れを切り出すか、あたしはずっと怖かった。

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