第263話

「…夜勤ってことは、マナの母さんって看護師かなんかか?」


「うん、そうだよ」


「そっか。そうなんだ。へえ…」


何度かそう呟いて、


「じゃあマナは家に一人だけとか、よくあるのか?」


そう訊いてきた。


「そうだね。週に二回はあるかな」


「……寂しく、ないのか?…誕生日だし…」


ポツリと落とされたその言葉。


「…そうでも、ないよ」


だって、今日はコウキがいてくれる。

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