第254話

「…じゃあ、お願いします」


ええっ!!?それってもう買うこと決定?


「ちょっ、コウキ!!あたしいらないって…」


そんなあたしの叫びはスルー。


「できたら早い方がいいな」


「そうですね。どのくらいかかりますか確認してまいりますので、もう少々お待ちください」


ニッコリと営業用の満面な笑みをコウキに向けた店員さんは、そそくさとその指輪を持って奥へと消えていく。

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