CANDY◆5

優しい男

第238話

そこは、いつも外から見ることしかなかった場所で、色とりどりの高貴な宝石たちが、明るい暖色系の照明に照らされて、煌びやかに光り輝いている。



あたしたちにはあまりにも不似合いな場所にも思えた。


「なんで…?」


声が掠れて自然と震える。


そんなあたしをコウキはちらりと視線だけ向けて、


「まあ…あんま高いもんは無理だけど…」


なんて、ポツリと言葉を落とすと、照れたように鼻の頭をポリポリと掻きながら笑う。

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