第236話

「―――マナ」


「ん?なに?」


「ちょっと、寄りたいところがあるんだけどさ、付き合ってもらえねぇ?」


他愛ない話をしていたはずなのに、なぜか突然そんなことを言い出したコウキ。



「え、っと…どこに?」


「んー、とりあえず付いてきて」


そう言って繋いでいた手をグイッと引き寄せる。


「っ…」


より密着した体のせいで、もう心臓がもたないかも。


それぐらい心臓が跳ねるのがわかった。

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