第130話

あたしはそんなナナミから視線を外してフェンスに寄りかかり、空を見上げる。


雲一つない青い空が拡がっていた。


「…で、なんの用なの?」


小さな溜め息を溢し、フッと視線をナナミに戻して問いかける。



途端にナナミの顔から貼り付けていた笑顔がスッと消える。


いい話じゃないことくらいは百も承知だったけど、だからってナナミに睨まれるようなことはしてない…はず。


なのに…なんでそんな目であたしを見るのよ。

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