第100話

…ついさっき、学校でタクミと出くわしたときも…同じようにコウキがあたしの肩を抱き寄せたけど、


それはほんの数時間前の出来事なのに。


いま、あたしの胸の鼓動はあり得ない速度で動いてる。


―――…どうして?


自問自答を頭の中で繰り返しても、


それに対する答えを、なぜか見出だせずにいた。



その理由をどこかでは理解しながらも、理解したからといって、どうしようもできないから。

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