第54話

その強引さのまま、お店のドアを開け、外へと連れ出された。


だから、結局さっきの視線の正体はわからないまま。


「どうしたんだよ、マナ」



それでも気になって考え込んでいたあたしを訝しげに見下ろしてくるコウキ。


「……ううん、なんでも」



気になるけど、コウキに言ったとしてもどうしようもない。


ある程度こうなる事態は覚悟の上で、だけど、それで傷つくぐらいなら


こんな付き合いはすぐにやめればいい。

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