第31話
「…まあ、マナがそれちゃんとわかってるんならあたしも…もうなにも言わないよ」
カレンは少しだけ曖昧に微笑みながら、そう言って残りのおかずをかきこんだ。
「……うん、ありがと」
カレンのあたしを心配する言葉に、胸が痛まないわけじゃない。
散々浮気されて、男なんて信じられない。
一瞬でもそう思っても、
それでも、あたしは恋することをやめられない。
本気じゃなくても、
軽くても、
あたしはいつだって誰かに恋していたい。
誰かと恋がしていたい。
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