第1話

「はるか、見てみて!また滝川君告られてるよ。今日だけでもう何人目。」

2階教室の窓から真美が外を見ながらそう言った。

「私はそれどころじゃないんだな。5時限の課題が終わってないの。」

「またぁ?そんなに物理が苦手ならなんで選択したの?」

真美は呆れながら私の前の席に座った。

高2になって理系クラスを選んで生物選択はしないで物理選択したのは本当に失敗だった。

いや、そもそも文系を選んだほうが自分には合っていたかもしれない、そんな6月。

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