第381話

――――


“なつきなんかだいっきらい”ドン!


もう何で喧嘩したのかさえ覚えていない


だけど何かが気に入らなくて…公園の滑り台から夏輝を突き落とした私



それはもう見事に何回転かした後、地面に転げ落ちた夏輝


母親達が何かを叫びながら近寄ってくる姿が見えた


抱きかかえられた夏輝の頭から血が吹き出るのを見た瞬間―――


滑り台から飛び降りて泣きながら夏輝に駆け寄っていた


“ごめんねごめんね”ただ泣きながらその言葉を繰り返す私に


“だいじょうぶだよ、ひな。ぜんぜんいたくないよ。だからなかないで”


ボタボタと血を流しながらだけど笑ってそう言った夏輝

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