第123話

ふと、応援席に目をやる


今日応援に来ているのは三年生


――…


最近では考えることも少なくなっていたその存在


こんなに遠くにいてもわかる


もう何年も見てきたから、どんなに離れていても目に入る


もしも――全国大会に行けたなら、もしも甲子園に行くことができたなら…


毎年、そう思いながら過ぎていった5年


今年こそは―――


そう思ってきたけれど

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