第75話

~♪♪♪~


不意に着信音が鳴り響く


手に握りしめていた携帯が震えていた


「え?あ…」


チラッと夏輝を見る


「―――何だよ」


前髪に手をかけ、それを掻き上げながら目だけを私に向けた


「あ…うん、メール…なんだけどね」


開いてみたメールの相手に思わず手に汗がジワリと滲む


「…誰から?」


相変わらず、目線だけを私に向けている


「うん…」


それは、もちろん待っていた人からのメール

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