第22話

泣かされてばかりだったタクミとの恋。


だからこそ、今度はもっと軽くて、ただ甘さだけを与えてもらえる


そんな恋をしようと思っていたはずなのに。




「……とりあえず、今日はゆっくり休め。

―――明日の朝、ここに迎えに来るから、待ってろ」


なにも言わなくなったあたしに苦笑気味にそう告げたタクミは


「え?あ、え?タ、タクミ!?」



慌てるあたしに軽く手を振り、走って駅の方向へと行ってしまった。

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