…由希

第80話

「ごめん、由希。今日も…自主練してから帰るから」



「…、うん、わかった。先に…帰るね…」


「──ごめんな…ホント」





少しずつ減っていく悠哉との時間。


少しずつ増えていく自主練。


わたしにだけ、見せていると思っていた、弱い姿の悠哉。


それでも、最後にはわたしの元に戻ってきてくれると信じていた。


───少しずつ、紅葉が色濃くなっていく、11月。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る