第40話
目を瞑ったまま抱いて、未来を由希の代わりに抱く。
最低な、俺。
この行為が終わったあと、残るのは、やっぱり虚しさだけなのに。
俺はもう戻れないところまできてしまった。
「好き」を与えてくれる未来も手放せなくなってきていた。
俺が好きなのは、由希ただ一人。
そのはず、だったのに。
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