偽彼氏と偽彼女

とりあえず私達はお互いの下の名前で呼び合うことに決めた

でも………

大丈夫かなぁ…

偽とはいえ初めて男の子と付き合う事になって

戸惑う

隣に並んで歩くのがいやで

かなり後ろを歩いていると

ふーーっと長い溜め息が聞こえてきた

「アンタ…じゃなかった…美雨…そんなに離れてたんじゃ意味ないだろ…」

………日名森君だってアンタって言いかけたじゃない

日名森君は“ここ”と自分の隣を指差す

「…どうしてもそこに行かないとダメ？」

「………一応」

ふーーっと今度は私が長い溜め息を溢した

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