第3話
父方の祖父母とも、母方の祖父母とも、一度も会ったことは無いし、親戚と呼ばれる人たちにも会うことは無かった。
『敬老の日のプレゼントに、おじいちゃんとおばあちゃんの似顔絵を描きましょう!』なんて言われても、
「おじいちゃんとおばあちゃんって何……?」
っていう世界だった。
色んなことが周りの子たちとちょっと違うのは自分でもわかってたけど、だからと言って特に気にすることはなかった。
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