君のこと 4

第20話

「塚原さんごめん、言い過ぎた。」


ほら、千秋君の困ったような声がする。

涙でぼやけて彼の表情は見えない。

私は無言で首を振る。

彼がどうこうじゃない、自分の責任。

公私混同している自分をコントロールできてない自分が悪い。

大人なのに。

バッグに入れているタオルハンカチを探すけど見つからない。

どうしてこんな時に忘れてるの。


すると私の前に影ができる。


え?


何が起こったのか理解できないまま、


私は千秋君の腕の中にいた。


驚きのあまり涙が止まった。

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