第15話

そんな事を思っていた時、優也の友達らしい男子が口を開いた


名前は確か淳一くん

…スポーツ系の専門学校に行ってるって言ってた


「聖歌ちゃん!そいつマジでオススメだよ!見た目はまぁ見て分かる通りのルックスだし、性格もめっちゃ良い奴だから!それに、そいつ、写真系の大学行ってんだけど、俺は、そっちの業界の事はよくわかんねーんだけど、業界の中では優也はかなり優秀らしくて、将来有望って言われてるらしいよ!」


それを聞いて、確か優也と同じ大学だと言っていた哲(さとし)くんも話始めた


「あ、そうそう!業界では知らない人はいないってくらい有名な木戸さんってカメラマンがいるんだけどさ!優也はその人の大のお気に入りでさ!いつもアシスタントに呼ばれて、忙しい時なんか、殆ど学校にも来ねーもん!」



……驚いた


夢も、目標もなく、適当に生きているだけの人だと思ったのに…


少しだけ見直した


そう思って、彼の方を見ると、彼はまた、さっきと同じ優しい笑顔を浮かべて言った






「…カメラマンになるのが夢なんだ。いつかは世界で活躍したいって思ってる」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る