第18話

「何があっても親に顔向けできんようなことやったからアカン!!このド阿呆が!!」



道のど真ん中で怒られているから、周りに歩いている奴らに好奇な目で見られたけど、不思議と気にならなかった。


 


それは多分、毅さんが俺に対して怒ってくれたからだ。



俺を想って。





怒られているのに嬉しくて笑ってしまって毅さんにまた怒られてしもたけど、それはそれで嬉しくて内心ずっと笑ってた。




なあ、毅さん。



あんたには感謝してるんで。



俺のこと見捨てんかったから今ここにいられるんやし、こうして俺が存在できる理由を作ってくれたからな。







なあ、知ってるか?

毅さん。






――――…俺はあの時から、毅さんのこと好きやねんで。








「あ、皆月さーん!智彰くんが来てやったでー!!」



「や、やめぇ!!智彰!!恥ずかしいわ!!」



「えー、何?迅、酷くないかぁ?」



遊び人に見えるんは、あんたにバレて欲しくないから。



毅さんには―――…可愛い女の子がお似合いやからな。




俺の想いは誰にも知られたくないんや。






Fin.

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