第7話

何を言っても無駄。毎回のことで理解しているはずだけど、今回はさらに呆れた。本当、この男疲れる。



捕まっていた奴らでさえ、荒田のこの姿を見て誰?って顔をしている。同僚であろう男はまた始まったとでもいうかのような顔で呆れているけども。




「荒田、お前のキャラ崩壊はいつ見ても見慣れねえ」



「陣内(じんない)さん、大事な用ができたんで俺抜けます」



「許すと思ってんのか?あ?」



イケメンが上司に首根っこ掴まれて引きずられている。




「あー!五十鈴ちゃああああん!」



「うるせえ!黙ってついてこい!」




―――…本当に何なんだ、この男は。

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