自殺行為
お風呂場においてある防水の目覚まし時計のオフをオンにする。いつもアラームを5時に設定してある。
能力の1つであるインベントリ(無制限、時間停止)からある専用のナイフを取り出し自分の喉元に当てる。
スパッと切れた首はみるみるうちに再生していく。専用のナイフとは自殺専用のナイフの事。
今度は手首にそれを当て切りつける。
それでも傷は治っていく。だから繰り返し自分を殺していく。それでも治る私の体。
流れ出た血はそのままなのにどうして。
体内の血だって傷が治れば自動的に必要な量にまで回復する。だから貧血になる事もない。
体力だって食事だって本当は必要ないだろう健康体のままの体。この体は本当に嫌になる。
「今日も、死ねなかった」
いつかは死ねる事を願って自分を殺し続ける。
私にとっては、これが日常。
多分、永遠に続くであろう日常。
淡々とこなす作業はまるで仕事の様。
私は繰り返し繰り返し死んでいく。
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