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『できたー!』


私と華恋の前には、クッキーや生チョコやトリュフ、ガトーショコラなどが並んでる。


「時間かかったけど、何とか終わって良かったね」


「そうだね!どれも美味しかったね!」


味見〜って言いながら、2人でたくさんつまみ食いした。


バレンタインが火曜日の明後日に迫ってる今日、朝から華恋とみんなに配るバレンタインを作っていた。


新学期始まってから、1ヶ月が経った。


始業式の日以来、華恋の親は週一で門のところにいるらしい。


華恋たちが帰る前に、下の子たちが教えてくれるから接触はまだだ。


学校でも、武田の若頭と美羽は接触してこない。


いつ、その時が来るかわからない。


「美桜ちゃん、來斗の分は後で作るの?」


「明日家で作るよ。華恋もでしょ?」


「うん。さっ、これみんなに持っていこ。ちょうど15時でおやつの時間だし、テストの課題で疲れてるだろうし」


そう。


私も華恋も、明日から学年末テストだ。


私は課題も終わったしテスト余裕だから大丈夫何だけど、華恋はテストよりバレンタインが大事!ってことで、チョコ作りに参加。


課題は、後で暁人に見せてもらうらしい。


「お待たせー!できたよ!」


私たちは、チョコを持って下に降りた。


『待ってましたー!!』


みんな相当疲れてるのか、直ぐに食いついてきた。


「慌てなくても、いっぱいあるからね」


「ゆっくり食べるんだよ!」


『ありがとうございます!!』


慌てなくてもいいって言ってるのに、みんなすごい勢いで食べていく。


「美桜、俺のは?」


「來斗には、明日帰ってきてから作るよ。昼までだしね」


「あ。暁人たち、テスト期間中何時までだ?」


「11時半まで」


「了解」


食べ終わると、テスト課題の続きをした。


「ん?來斗、ちょっと来てくれ」


テスト初日。


理事長室でテストを受けた私たち。


槙さんを待ってると、理事長が険しい顔をした。


「どうしたんだよ、翼」


「このモニターに映ってるの、武田組の組長じゃないか?」


「なに?」


理事長がモニターを見せてきた。


そこには、武田組組長が映っていた。


「裏門に迎えに来てもらうか。相手は、若頭を迎えに来ただけかもしれないけど、出くわしたら厄介だ」


しばらくモニターを見ていたけど、本当に迎えに来ただけみたいだ。


若頭と美羽が車に乗ったら、帰っていった。


「これから注意しとかなきゃだな」


「あぁ。じゃあ、帰るな」


「おう」


今日は來斗と組の人たちのバレンタインを作るので、倉庫に行かず家に帰った。


「來斗、お昼何がいい?私作るよ」

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