第47話

ライブの後、綾子はソウル市内を少し散策しようと考えていたが、楽屋を後にする時に、先程のNoisy Windのマネージャーに呼ばれていた。


 マネージャーは会場近くにあるレストランまで綾子を案内した。


 中に入るとNoisy Windと白い空、彼女とを支えるスタッフが貸し切りで食事を摂っていた。マネージャーは、

「ファンを依怙贔屓えこひいきすべきではないけれど、貴方は特別です」

 と、出入口に近い席に座らせた。隣には蕗江がいる。蕗江は、

「さっきはありがとうございます」

 綾子は、

「いいえ。お呼びしてくれて恐縮です」

 白い空の他のメンバーやNoisy Windは和気藹々と談笑していたが、綾子に笑顔で振り向いて挨拶した。

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