第41話

綾子は上司に頼み込んで合同ライブの日に休暇をもらった。パスポートは何年も前から持っていたし、韓国に短期間在留するだけならビザは要らなかった。


 綾子は仕事の合間に韓国語の勉強を始めた。付け焼き刃だが、やらないよりはマシだろうと思った。ハングル文字や発音が難しい。慣れるまで時間がかかる。文法も日本と似ているようでいて違う。


 蕗江と直接会う時間は無いだろう。綾子は期待していなかった。遠くからでも白い空とNoisy Windが見られるのだ。それで良い。


 綾子はSNSで韓国のファン達に韓国語で短い挨拶をするようになった。彼女達も返信する。

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