第3話 迷宮探索

それにしてもスキルの数が膨大過ぎるぞ…と言うにもそもそもこのゲームでは昔のゲームの様に決まった数のスキルが用意されて、それを任意で選んで習得する様な時代遅れのゲームじゃない、そもそもこのゲームはもう一つの現実とも言われる世界だ。


それこそ家事と一口に言っても、料理や掃除それに整頓とかの派生スキルも合わせたら膨大過ぎる数になった。そこからどれかピッタリのスキルを選択して、習得すると言うのはかなり難しく、私自身もどんなプレイスタイルを貫こうか迷っていた。


先ず私の状況と言えば体が腐ってる影響なのか、身体ステータスで言えばそこいらのゾンビと同じで、決して高いとは言えないそうなると、この肉体を補修するスキルでもあればそれを習得するとして、その上で現状真面に機能する戦闘手段である格闘戦に絞ってスキルを習得していくのが理想となる。


でも魔力系スキルの内の魔力感知と魔力操作のスキルを習得して同じくレベルを上げる事で簡単に習得出来る肉体強化のスキルも欲しいからそれを補助するスキルも欲しいとなると...。


《新しく異能系スキル<影知覚Lv1>を習得しました》

《新しく異能系スキル<影操作Lv1>を習得しました》

《新しく異能系スキル<感覚補強Lv1>を習得しました》

《新しく戦闘系スキル<拳闘Lv1>を習得しました》

《新しく戦闘系スキル<脚闘Lv1>を習得しました》

《残りSPが20に減少しました》


先ず影知覚によって影と言う現象を知覚化して、影操作のスキルでその影を使って肉体を補強する。そして感覚補強のスキルで魔力感知のスキルを強化する。その上で拳闘のスキルと脚闘のスキルで格闘のスキルを強化する。


今の状況で真面に機能し得る戦闘スキルはこれぐらいが妥当だと思った。これ以外はどうやら魔力を使って技を使う系のスキルや、そもそも今の状態だったら例えば<鬼化>と言うスキルは鬼に変化して、絶大な身体能力を得ると言うスキルだが、そもそも魔力を多量に消費するのともしも強化性能に肉体が追い付いて無くてパーンとか言う事態が怖すぎて、習得するのを辞めておいた。


兎に角先ずは影で肉体の補強を始めてそれと同時に魔力感知の訓練もすることにして、それから気が付いたらゲーム内時間で1時間が経っていて、その間に影知覚のスキルと影操作のスキルは共にレベル3に上がって魔力感知のスキルはレベル4に上昇して、魔力操作のスキルもレベルが2に上昇した。


それから肉体の補強は思わぬところで新しいスキルを習得するに至った。そのスキルは<影補強>のスキルでこのスキルのお陰で、殆ど無意識でも補強されてる影響である程度楽になって、その上<並列思考>と言うスキルも習得出来てこのスキルは戦闘でも大いに役に立つと思った。


取りあえず迷宮に足を踏み入れてみたらこれまでの様な恐怖感は無くて、そう言えば蛮勇者の称号の効果なのか?と思いながら鑑定をして確認してみる。


蛮勇者 条件・自身の行動が蛮勇であると認められた者に送られる称号

    効果・自身の行動が蛮勇であるかどうかが分かる


「あぁ~やっぱりこの称号のせいで恐怖を感じてたのかぁ」


まぁ取りあえずそれは置いといて他の称号も鑑定してみる事にした。


始祖の血族 条件・吸血鬼の始祖の血を持つ者に送られる称号

      効果・始祖の血を持ち特殊進化先が解放される


悪逆なる神の加護 条件・悪逆なる神の加護を得た者に送られる称号

         効果・特になし


「まぁこんなものか、と言うより吸血鬼の始祖とかこれまたすんごい種族を引き当てたなぁまっ今の私ゾンビだけどね。

そして肝心の悪逆なる神の加護については効果なしねぇまっ良いか」


そんな事を言いながら取りあえず迷宮に入ってみるとやっぱり外の墓場とは全く空気感が違って感じた。例えるなら水の中に入ったような他所の人の家に勝手に入った様な感覚が俺を襲う。そんな中にも死の空気が流れててそれも一層際立って気持ち悪いと感じていた。


「もしや感覚補強のスキルか?」


感覚補強のスキルは現在スキルレベル5と脆弱系スキルを除いたら最もレベルが高くこの空気感も感覚補強の仕業かと思いながら探索を始めてみる事にするが、外の墓場とは違って、ここにはゾンビ以外にもスケルトンも居て、一層不気味さを煽るのに加えて、恐らくだがこの迷宮に湧くゾンビは外の墓のゾンビとは根本的に違って、しかも若干強いまであった。


「身体能力では以前此方が弱く私の勝っている部分と言えば影補強による肉体の性能に加えて格闘の性能位か?」


まぁまぁの勝率だなとか思いながら目の前にいる迷宮の中で初めて戦うゾンビを冷静に観察しながら、取りあえず接近してゾンビの腹を全力のぶん殴りで貫通させてみるが、あきれ果てる程の生命力を見して来た。まぁ正直この展開は予想していた。だって表のゾンビでさえ石で何度も頭をぶん殴られても起き上がろうとしたしそれ以上に強そうなゾンビがこれで前る事は無いだろうと思いながら鑑定結果を反復する。


名前 無し

種族 ゾンビ


種族系スキル

腐体Lv6

異能系スキル

体力回復Lv10.再生Lv3

戦闘系スキル

牙Lv7.体術Lv3.格闘Lv2

魔力系スキル

魔力感知Lv5.魔力操作Lv3


特にこのスキルが強いと思う事は無く、別段強いなぁと言う風格は感じられない所謂雑魚敵ポジションと言った感じのゾンビで、私が魔力を込めた拳で殴るとあっけなく死んでしまった。


あとがき

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