22曲目 制作陣会議
メンバーカラーのパーカーに王冠とウサギ、星の缶バッチがつけられ、それ以外の着こなしは私服で補えられている今回の衣装は和哉らしさがあり、コメント欄も和哉に対するコメントで溢れていた。
「やっぱり、メンバー全員が一曲ずつセンターになってほしいですね。新人ですから、曲でメンバーの個性を覚えてもらいたいです」
「確かにそうですね。これまでの三曲でも個性がきちんと表現されているので、その戦法は良いと思います」
「覚えなきゃいけないことが多いのが、あの子達の負担になるけど、曲を重ねるにつれて表現もそれぞれできるようになっていて、生き生きしているのが伝わるわ。あの子達が良いならそれもいいと思う」
「全員を一回ずつセンターにするとは言ってませんが、新曲は多く出すつもりだということは伝えてます」
スターラビット制作陣は投稿され、再生回数がのびていく【不器用きんぐ】を見ながら意見を言い合っていた。
「どう思う?おじいちゃん」
「良いと思うよ。それぞれが輝けるようにするのは彼らにとっても良い方向に繋がると思う。けど、だからといって制作陣が無理することもないからね」
「わかっているわよ、多幸ちゃん。でも、アタシもあの子達のために頑張りたいわ」
「同感です。一回戦を突破したからこそもっと力をつけてあげたいです」
「そうなんですよ。ただ、二回戦からはそう簡単にいかないかもしれません。むしろ今までが順調すぎたんです」
多喜は厳しい顔をしてスマホの画面を見た。一回戦で80組から60組に絞られ、いよいよ二回戦は七月に行われる。二回戦はブロック戦であり、初めて他のグループと顔を合わせて対決だ。生でパフォーマンスをして、会場の投票数で勝敗が決まる。各ブロック六グループずつ分けられ、上位二グループのみが三回戦へ進むことができる為、より門は狭くなる。
「ブロック発表はまだだけど、ここまで残ったグループは去年も参加していたり、長年優勝グループをだしているところだったりと強者ばかり。もっとアイドルとしての場数を踏めるようにしなくちゃ」
絞られた60組の名前を見て、多喜は頷いた。
[スターラビット 投稿動画]
縦一列になって不器用きんぐを順番に踊っていく動画。
[コメント欄]
《歩くん笑顔可愛い》
《緑、キレキレで草》
《由春くん、アイドルすぎる》
《かずやくん!!!!!!!!》
《蓮太郎くん、可愛い笑》
《オレンジ、イケメンかも》
《だいきくん!!かっこよすぎる!》
次の更新予定
スターラビット~僕らは最高のアイドル~ 小林六話 @aleale_neko_397
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