第56話
それはミサの為である以前にやはり、凜太郎の為だった。
ミサは俺が寝てていいぞっと言えば優しく微笑んでから目を瞑っていた。
そして、俺は一人で作業しているうちに凜太郎の事を思いだしていた。
凜太郎がミサに出会ったのは、ミサが仕事を始めて1か月くらいしてだった。
銀之助がミサを心配して、凜太郎にたまにでいいから女遊びすんならボヌールのミサキって子を指名してやってくれと頼んだ事が始まりだった。
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