第19話

小陽は俺の精算方法に驚いていた。


「会社の経費にはしないんですね・・・」


「だって、これは俺の個人的な食事だし。お前は俺の秘書だ。接待にもならない」



「ご馳走様です。副社長」


店を出て途端、彼女は律儀に頭を下げた。



17年前は8歳だった小陽。



クリクリした瞳は昔と変わらないけど。


――――俺のモロタイプの女性に成長していた。




「早く乗れっ」


俺は小陽を急かして助手席に乗せる。

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