あれ？何か言ってしまったのだろうか

「あの、何か不快にさせたらごめんなさい」

「なんで？」

「え、」

「なんでいつも謝るんだ？」

「それは私が悪いから・・・

『悪い事したんだから謝れ』って

いつも言われていたので、」

「咲多さんは何か悪い事したのか？」

「思い当たる事がないので教えて欲しいと

聞いても、とにかく謝るのが先だと言われて

いたので継渼くんにも何かしてしまったのかなと思って」

「咲多さんは何も悪い事してないだろ？

だから俺に謝るのは禁止」

「禁止、ですか…」

「さっき初めて敬語無しで『良かった』て

普通に話してくれたから嬉しかったんだ」

「ご、ごめっ、ぁ」

禁止事項なのに謝ってしまう所だったので

手で口元を隠した

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