第17話
「? もちろんPPFONだよ? それ以外ある?」
「……ない」
やっぱりPPFONかよ……!
「えってか俺も行くん? 別にユウ幽霊だから金払わなくてもいいだろ? それに別にファンじゃない俺が……」
「ぅええええええ!? 時雨くんまだファンになってないの!? 一回聞けばハマること間違いなしなのにPPFONは!」
「そもそも見てねえ」
「ひっど!?」
ふくれっ面のユウが叫ぶ。
「と・に・か・く! ぜったい一緒に行こうね時雨くん!? 」
「……分かった分かった。分かったからそんな近づくなよ……」
そう言ってユウを押し返そうとする。
俺の手はユウの肩をすり抜けた。
そういやこいつ幽霊だから触れないんだった。
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