第79話

どこだろう…。


タオルを置いている棚とか洗濯機の横とか洗面台とか、あちこち探す。


でも、ドコにも無い。



そもそもアクセサリーなんか置いてあったっけ?


見た記憶がない。


毎日掃除だってしているのに、なんで?



もー、どういうこと?無いじゃん…と、背伸びをして棚の1番上の段を覗いたら奥に置いてあった。



あたしからは死角で見えないところ。


かろうじて手が届くくらいの。


東郷とか聖也君の目線なら見えるし、きっと外して置くのに丁度いい場所。





なるほど…。ここにあったか。


指に引っ掛かけたネックレスを目線の高さまで持ち上げる。



聖也君が時々付けていたネックレスだ。


あたしが昔、誕生日にあげたやつ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る