第36話

「……ねぇ、何か用事があって家に来たんじゃないの?」




複雑な思いを抱えながら保冷剤で頬を冷やし、恐る恐る貴ちゃんの顔を覗く。



そうだ。


殴られたり無理強いされたりでスッカリ疑問が抜け落ちてたけど、そもそも私の家に来たのはどうして?



1時間後に家に行くと電話を切られて、来るなりこんな感じで結局何の話もしないまま。


気付けば時刻はすっかり夕方だ。



あまり刺激したくないのが本音だけど、流石に来た理由が気になる。



ボコボコに殴られたし。


火を点けるような何かがあったんじゃないかと思う。

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