第54話
「じゃなきゃ…、いつまで経っても会いに行けないじゃないですか」
「………」
「私の事が嫌になって居なくなった訳じゃないって確証を得なきゃ、会いたくても会いに行けないでしょう」
暗くどんよりと沈んでいく。
心の中でいつも思ってた。
私が妹で居たくないと我が儘を言った所為で、私と寝た事を思い詰めた所為で、居なくなったんじゃないかって。
自分が責めたから、自分が求めすぎたから、自分が重い罪を背負わせたから、堪えきれなくなって命を断たんじゃないかって。
違うと否定したくて、逃げたくて、犯人を探してた部分もある。
自ら命を断ったんじゃない、未来があるつもりだった、私の事が嫌で居なくなった訳じゃないと信じたくて。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます