第80話
「性格の悪い女?本当の悪役みたいな?」
「そう。腹黒く。そうすれば皆さん“こんな酷い事をする人じゃなかったのに”って疑問に思うでしょう?」
「以前の私を思い出して比べるのね」
「えぇ。そして比べた時に気付く訳です。“あれ?以前の桑子さんは別に悪い人じゃなかったな”って」
「なるほど…」
「後は元の優しい桑子さんに戻ればオッケーです」
「つまり悪いイメージを悪いイメージで取っ払うのね」
「はい。状況も状況ですし。多少悪さをやっても“自分が酷い事をやったから怒ってただけか”と都合良く解釈してくれますわ」
今城さんに言われ、少し頭の中で考える。
それはありかも知れない。
固定イメージを崩すには爆弾が必要。
それも完全に崩すとなると結構強烈なやつが要る。
しかし、性格の悪い女か。
本当の悪役ってどんなだろう…。
漫画に出てくる高飛車キャラのような?
それとも童話に出てくる魔女みたいな感じ?
ヒーローものに登場する怪獣とか?
いざ思い出そうとすると悪役がどんな性格で何をやってたか思い出せない。
ヒロインの事はよく覚えてるのに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます