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第7話
真っ白な明るくて狭い診察室。
「特に変わりは無さそうですね。次の予約は…」
白衣を着た医師が私に向かってニッコリ微笑む。
解離性同一性障害。
1人の中に複数の人格が存在するもの。
世間では多重人格と言われてるそれは、私が長年抱えてる闇だ。
「おかえり。
病院から出ると、迎えに来た陽が私を見て、本当の名前を呼んだ。
見た目は同じなのに、よく見分けがつくなぁ…って感心する。
それにしても同棲したいって返事に頷いたから凄くご機嫌。
手を繋ぐなり穏やかに笑ってキスしてきた。
「大好きだよ」
「私だけ?」
「うん」
嘘だけど、嘘偽りのない言葉。
誰にも触れさせたくない。全員自分のもの。誰にも渡さない。と、ご丁寧に私の中に存在する人格全てを口説き落とした彼は、何股も掛ける悪い男。
しかし、一途な男だ。
そして本当に私を愛してる。
愛しすぎている…。
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