第6話

その所為で蓮くんは超が付くほどの心配性になってしまった。


顔を合わせると、いつも私の心配をしていつも怒る。


ある意味、過保護。



この一見、冷たい蓮くんの態度だって裏を返せば優しさだ。


言葉の端々に彼なりの優しさが詰まっている。



かなり不器用だし、回りくどいけど。




「曲がり角までな」


「うん」



折れて素直に歩き出した蓮くんと学校の門から出て、通い慣れた道を歩いていく。



隣を歩いてみたくて小走りで後を追う。けど、歩幅に阻まれて無理だった。


開いた距離は一向に縮まらないまま。



今日も蓮くんの背中を追い掛けてる。

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