第61話
「退くわけねーし。今から何をされるかぐらいわかるだろ?」
クスクス笑う智明に絶句する。
止めてくれることを正直信じたかった。
でも……私の小さな抵抗も虚しく智明は止めるどころか私の首筋に顔を埋めてきた。
逃がさないと言わんばかりに。
ダメだ。こいつ本気だ。
急に怖くなって体が震える。
「や…っ嫌だ……」
「悪いけど……紗理奈を自分の物にするまで止めない」
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