第2話




「お前……いい加減にしろよ」




肩スレスレで切り揃えたストレートの茶髪。



身長も胸も小さいけど、脚は綺麗と言われる方。



顔だってパッチリとした二重の目に鼻筋だって通ってる。



性格だって“いい”って言われたりもする。




なのに、好きになった男の子に『子供っぽすぎて恋愛感情を持てない』と振られ続けて早数年。




篠田カンナ。16歳。



今、幼なじみの樋山ショウに追い詰められてます。





「私……」



「早く選べよ」



「決められない!」




簡単には選べない。こんな重要なこと。




「どっちでもいいだろ」



「良くない!」




選べるのはたった1つ。ここは慎重に……。




「もういい。すみません、こっちで」



「あぁっ!ちょっと待っ……」









「はい。チーズケーキですね。320円になりまーす」



決められてしまった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る