第3章:出会い
第40話
巴衛side
朝6時。日の登ってきた頃、ケータイのアラームが鳴り始める。曲は今流行りの恋愛ソングだ。
設定した覚えがないと首をかしげてから、そういえば昨日美織が勝手に設定してたっけな…なんて思い出す。
のそのそと布団から出て、制服に着替える。
そんな私、城山 巴衛は早くも現在高校2年生だ。
「ん~、まだ寝る…」
美織ってのは隣で気持ち良さそうに寝てるこの子。
私の双子の妹、城山 美織だ。
二度寝体制に入ってる美織の頭を雑に撫でてから、そのまま行くと遅刻するから起きてねと声を掛けてから私は朝の支度をするために立ち上がる。
朝は、早起き苦手な美織の代わりに私が朝ごはんを作る。…あと2人分の弁当も。夜ご飯は美織が作ってくれるよ、家事の分担である。
「美織、早く行くよ?」
「待って待って~!」
支度の出来た私は、のんびり支度してるあの子に声を掛ける。相変わらずマイペース…!!
…遅刻しても学校は別に気にしないと思うんだけど一応早く行こうとは思う(思うだけだけど)。
このマンションから、徒歩20分の近場にあるから急げば早く着くんだけどねぇ…まぁいいかなぁって。
え?なんで遅刻しても余裕でいられるか?
それは簡単な話、
私たちの通う高校が不良校だから。
皆、遅刻なんてザラにあるからね。
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