第38話 『異能』のこと~出張1日目・異能の秘密
私たちは一旦、周りと外の”カンジ”を知るために外に出た。
(・・・・・なるほどね、エネルギーがものすごく強大で大きい。
優しいけど、激しいわ。意志を感じる。)
「深澤くん、ごめん..喉が渇いちゃった♡お水、買ってきてもらっていいかな?」
「・・・・いいですよ。1キスで(笑)」
「私とのキスを交換条件に使わないで(-.-)」
「(爆)冗談です。あまりにも、忘れられなくて。」
「今は、仕事中、頑張ってやろうよ。早く終わったら飽きるほどできるでしょ...(照)」
「・・・?!本当ですね!言いましたね、、、、!
腫れるほどしますよ(笑)」
「腫れるほど(笑)、ね」
深澤くんは恥ずかしい事を平然と口にし、飲み物の調達へと出かけた。
(急がないと。まさか出張先でする事になるとは。)
目を閉じて、大地の意志を受け取るために瞑想を始めた。
————————自然と同化するように呼吸を整えていく。
・・・・・・パワーが大きい、、混ざるかな....
...........................
...........................
....ふぅ、何とか。
(ここにいるのは、精霊だけじゃないんだ。
先住民たちや超一流の上級霊もいる。だから、いわくがある。
選ばれたものしか、ここを切り開くことが出来ないように昔から、護っている....。)
「何か、わかりましたか?」
振り返ると、深澤くんが静かに佇んでいた。
「深澤くん・・・。」
「はい、お水。」
「・・・ん、ありがと。....あの、」
「蓮伽さん、...思い切っていうんですが。」
「....うん。」
(まさか、告白・・じゃ、、、じゃないよね。違うよね。)
深澤くんは、予想をはるかに超えることを告げて来た。
「・・・蓮伽さん、異能持ちですよね。」
(え?どうして?なぜ、異能の事...)
「深澤くん、”異能”をなぜ知っているの...?」
「はい・・・・、大学の研究で。
スピリチュアルとか、見えないもの、について知りたくて、その時に出会いました。
元々、”感じる”力はあった僕なので『異能』にどんどんのめり込んでいきました。
もしかしたら、何かの条件で取得できるのでは、とさえ思った。
でも、ダメでした。
人の為に使うための力であると同時に人を傷つけることもできる事を知り、ホントに特殊なんだなと。
選ばれた種族にのみ与えられているチカラ。なんだと。
そして蓮伽さん、あなたと出会い、思い知った。」
「私・・・。」
「はい。とてつもなく、人を包むパワーが大きくて圧倒されました。
それだけじゃない、どこまでも優しく柔らかい。
興奮しました。あ、本物って、こういうことを言うんだなって。
蓮伽さんの血筋は、その種族。」
「・・・・そっか、そうだったんだ。そこまで知っているのなら隠す必要はないよね。
ん、深澤くんの言う通り、私は異能持ちで、ヒーリングに長けている種族の血筋なの。
女系なんだけど、そのなかでも持っている能力が高く生まれてきたみたいで。
その上、とある条件でさらに能力のレベルが高くなる条件もあって....。」
「そうなんですねーーーーー!すごい!ホントにすごい!
僕は、すごい人と出逢えたことに幸せを感じてますよ。で、その条件とは・・?」
とても興奮ぎみの深澤くんだ。
「うん・・・・これは理由がわからないのだけど。
異能持ちの女性を心から愛し、慈しみ、理解をし、支えてくれる男の人と巡り合って、
その.....」
言うのを、
「その..?」
興奮が冷めやらない深澤くんだ。
「体を重ねて昇天を迎えると、、、その異能のパワーが大きくなるようなの。
癒しのパワーを注入してもらうような感じになるのね。
で、その相手の男性も何かしらが開花するみたいなんだけど・・・・」
「へ、へぇ....そう...なんですか。」
とたんに、テンションが下がった。
「急に、どした?」
「いや・・・・」
「いや....?」
「その....ご主人にいっぱい愛してもらったんだなって...思ったら、胸が苦しくて。」
とたんに、泣きそうな顔をしている。
「..........昇天...したことないから(笑)。」
「.....ん?聞こえないですよ...。」
「昇天はないから(笑)」
「..........いや、そんな人いる?」
「深澤くん、女の人でホントに昇天している人って意外と少ないんだよ。」
「え?なんで?」
「演技。」
「・・・・・・え”?そうなの?」
「そうです。あの、焦点はそこではなくて.....」
「僕にとっては、そこが大事。」
「下ネタ好きだね(笑)」
「し、下ネタではなくて、蓮伽さんがどうか、が大事。」
「・・・・それだけ言ってて、昇天させられなかったら、旦那と一緒ってことで。」
「蓮伽さん!いくらなんでも、その言い方!」
「試せる時があるといいね。そんな時がくるといいね。さ、話し元に戻すから。」
「そんな言い方しなくても...」
完全にいじけている。
(日差しが降り注ぐ穏やかな木々の中で、私達はなんつう話をしているわけ?)
「あのね、重なり合えばいいってもんじゃないのよ。本気でイカないとだめなの。
パワーも特に大きくならなくて、旦那も、能力の開花はなかったから・・・」
「..........。」
「母に聞いたら、旦那はたった一人しかいない宿命の相手ではないって。」
「....そうなんですね。でも、僕も違うかもしれない。」
「.........かもね。体を重ねてないからわからないけど(笑)」
「やっぱり、蓮伽さんは悪魔だ。」
深澤くん、
「ふふふっ、でも、いっぱい激しいキスをしたじゃない♡
今までして来たどの人よりも、気持ちが良くて、
キスだけでイってしまいそうになったから、自信もって大丈夫よ!」
耳元で呟いた。
「蓮伽さん、......ズルい。」
「精霊たちが、笑ってるよ。さ、仕事にもどりましょ。」
—————......あなた達は、幾年ものあいだお互いだけを求め、探し、生まれ変わってきている魂。
やっと、巡りあえたのですね。
今日、それを知ることになるでしょう。
この離れていた時を埋めるように、幾時間も幾時間も求めあい、
寄せては返し、終わり果てる事のない波のように過ごすことでしょう。
それが、この
どうか、二人がお互いに気づき..これから先、未来永劫..共にいられるように見守っていますよ。—————
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