僕の家のこと
第3話
次は僕の事を少し・・・。
まず、龍神様の血筋と聞いて、あー、と納得しました。
小さい頃から、変な夢を見ていました。
龍に抱かれていたり、とぐろを巻いた龍に乗って遊んだり、龍に乗って空をめぐっていたり.....
何だろうと思っていました。
そして、昔から人よりタフでして......体力だけはあったりします。
疲れる事がほとんどなかった。
(だから、愛し合う時には蓮伽さんには休憩を入れられてしまうんですけど。)
その時点で、人間じゃないですよね(笑)
疲れないなんて人にあらず、ですから。
彼女と出会い、僕の人生はまんざらでもなくなりました。
―————―幼い頃、母親から何度も放り出され、傷ついて大人になりました。
母親はいつも”女”としての自分を優先し、僕ですらも男として意識してた時期があり、思春期の時期に悩ませられました。
その色目は、嫌悪感として残り、恋愛と女性と母が大嫌いでした。
暇さえあれば、男性に好かれる事しか考えていなくて、気持ち悪さしかなかった。
その母の事を蓮伽さんに話した時、
「お母さんも子どもの頃、きっと辛い事があったんだね。」
と言った。
理解が出来ませんでした。
・・・・今でも、正直母の事は好きではありません。
でも、蓮伽さんと過ごしてわかる事がありました。
怒りや恨み、妬みとか、ネガティブな気持ちをずっと心に持っておくと「自分」がすさんでいくんだという事に。
そして、時間は有限で命に限りがある―————―
大事な人たちと過ごす時間は永遠ではなくて、その有限である時間を誰かを恨んで過ごすのは悲しすぎる。
その事に気づかせてくれたのも蓮伽さんです。
”ルリさんが惜しみない愛で蓮伽さんを育て、蓮伽さんも惜しみない愛でリョウちゃんを育てる・・・・”
そうやって家族って続いていくんだなって。
うちはどうだったんだろう.....
父親と祖父と祖母。
蓮伽さんは、僕と出会えたのは僕を育ててくれた人たちがいるからといつも言ってくれます。
でも、その家族が蓮伽さんを肯定していない・・・・
僕はそれが悔しくて家族に会わせたくありません。
それでも、否定してはいけないと彼女は言ってくれるのに。
家族って難しいです。
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